5分でサクッと分かる『過保護』の境界線

できれば可愛いわが子に失敗なんてさせたくない、困らないでほしいし、機嫌よく楽しくすごしてほしい。

そんなママの想いが、実は子どもの『失敗をする機会』を奪ってしまうことがあります。

子どもへの過保護を手放せば、子どもの学びは無限大に広がっていくとしたら?

今回はそんな『過保護』をテーマについてお届けします。

私も過保護・過干渉なママだった

過保護って、聞くと、みなさんはどんなイメージがありますか?

現在のお子さんの年齢によっても、ここは変わってくるとは思いますが、今のご自分の行動を思い返してみたとき

「ついつい手をかけてしまうんだよね〜〜」と言う方、

「それほどでもないかな」と言う方

色々いらっしゃるかなと思います。

実は私、自分が過保護過干渉になりやすいと自覚している一人だったりします。

だから普段から、ここに関してはとても意識するようにしているんです。

過去にこんなことがありました。

娘が小学4年生の頃だったと思います。

学校に行く朝、本人がちゃんと準備しているにもかかわらず、無意識に私は「水筒もった?ハンカチもった?」と学校へ送り出していました。

ムッとした娘の顔。

「もうやってるから」という無言の態度を見た私は、とっさに「やばいッ」と思ったのを今でもはっきり覚えています。

この頃の私は、持ち物を確認することがルーティン化していたんですよね。

それだけではなく、娘を思っての“確認“が、いつも『出来ていない前提』で確認していた感じでした。

いわゆる『本人ができていることをママは認めていない』をしてしまってたわけなんですね。

つまり、自分にはそんなつもりは毛頭なくても、結果的には娘に対して『いつまでもできない子扱い』をしていたということなんです。

些細な忘れ物をしないように、親が頑張りすぎちゃうより、子どもを信じる。

たとえその結果『失敗』したとしても、そうした経験や学びが人生の中で大切なチカラになったり、大人になっても忘れない経験としてちゃんと生かせるようになったりします。

だから、過保護に気づくことって、実は、子どもにとってもママにとっても本当に大切なことなんです。

いやいや、「忘れ物の声かけくらいで」って思うかもしれませんが、こうした日々の小さな積み重ねをママが大切にすることで、子どもの「自分でできたー!」という気持ちを感じる機会を失わせずに済むんです。

ヘリコプターペアレントの子どもたち

ところで、あなたは『ヘリコプターペアレント』って聞いたことありますか?

ヘリコプターをイメージしてみてください。

上空で待機していたヘリコプターが何かを察知した瞬間、地上に降りていく、という感じを親子関係に表したものです。

子どもが困っているかもと察知した瞬間、すぐにあれこれ指示をだす親のことを『ヘリコプターペアレント』そうです。

日本ではあまり馴染みのない言葉ですが、アメリカではメジャーな言葉として知られています。

このヘリコプターペアレントの子には、気になる4つの傾向があるそうです。

その4つとは

①一人で問題解決できない

②自分を好きになれない

③ネガティブ思考

④精神的に不安定になりやすい

です。

一人で問題解決できない

当然だろうな、という感じもしますが・・・。

いつも親がやっていたら自分で考える機会がないので、当然子どもは、自分がすぐにどうしたらいいかがわからなくなるし、失敗を避けたくなります。

結果、問題を放置したりしやすくなる傾向につながるというわけです。

自分を好きになれない

親の指示命令が多くなることで“自分で決める”という経験が少なくなります。

親から「それは違うでしょ、こっちにしなさい」といったように、否定されることも多く、「自分はなんでできないんだろう・・・」と、自己肯定感が下がることにつながります。

子どもが「自分でできた!」と体験できる機会を、私たち親は子どもから無意識に奪わないようにしなくては・・・、なんて気づかされますよね。

ネガティブ思考

親の顔色をうかがうようになる子どもといえば分かりやすいでしょうか?

精神的に不安定になりやすい

親に認めてもらうことが大事なので、完璧主義に陥りやすく、結果的には自己肯定感も育たず、精神的にも不安定になりやすくなります。

子どもを思うがゆえの行動で、残念な方向へと向かわないためにも、まずはヘリコプターペアレントにならないよう気をつけましょう!

せっかくなので、ヘリコプターペアレントとなっている親の特徴5つも簡単にご紹介しますね。

子どものことになるとつい心配性なの、というママは是非チェックしてみてください^ ^

あなたのヘリコプターペアレント度は何パーセント?

では早速、親の特徴5つを、ご紹介していきますね。

①子どものすべき問題解決を自分がしてしまっている

②子どものすべき決断を自分がしてしまっている

③自分の理想を子どもに押し付けている

④子どもの失敗する機会を奪っている

⑤子どもに尽くしすぎている

どうでしょう?心当たりある方、いらっしゃったかな?

私自身も、こうした大事なことを知らなかった時代は、結構先回りしちゃうタイプだったので、どの項目もあるあるだったなぁ~なんて思い出します 笑

脱ヘリコプターペアレントのためにできること

では、ヘリコプターペアレントにならないために何をしたらいいのでしょうか。

子どものすべきことを親が奪ってしまうことへの対処法

子どもがすべきことをやってしまうというのは、先回りしてしまっているということですよね。

基本、本人に決めさせると思っておくとこれは回避できるようになります。

自分の理想を子どもに押しつけることへの対処法

理想というのは、たとえば「東大に入ってほしい」とかそういう親の願望ですよね。

思うのは自由だけれど、その理想を子どもに押しつけない。

ただ、愛しいわが子に理想や期待は抱くのは親なら誰もが自然とすることなので、無理に押し込める必要はありません。

抱いてもいいけれど、思い切り子どもに押し付けて子どもを苦しくさせるものになってないか、『振り返る』という行動を入れてみてください。

実は、私も娘の受験の時に、この『理想を押し付ける』をちょっとやりそうになっていました。

娘は中学受験をしたんですが、受験校を決める時に「あなたの成績ならここを狙えるね」って、評判のいい学校をつい私は推してしまったんです。

娘とよく話を重ねていくうちに、『子どもの意志』に気づけたんです。

本当に親ってついつい期待しちゃうんですよね。よりよいところをって。

あの時、私は本人の意思を尊重する選択ができて、本当によかったなと思っています。

今、娘を見ていても、本当に毎日楽しそうで、もうそれだけで十分なんだなということを改めて感じています。

子どもの失敗する機会を奪うことへの対処法

これは小さな頃から大切になってきます。

どんなことも経験なんですよね。

小さな頃から、小さな失敗をしておくことが、実は『大きな怪我を回避』できる能力につながっていたりします。

だからといって率先して危ないことをさせましょうということではありませんよ。

ただ、あれもこれもダメって言わないようにしたほうが人生全体を見たときに、最良となるってことなんです。

子どもに尽くしすぎていることへの対処法

これをやっていると手放しにくくなります。

たとえば朝、いつもあなたが子どもさんを起こしていませんか?

いつまでも起きてこないと部屋までおこしにいって、それでも起きない。「もう!!(怒)」みたいに毎朝イライラになっていませんか?

私が起こさないと起きないと思っている以上、「いつまで起こさなくちゃいけないのーー」のループから抜けられなくなってしまいます。

だからここはひとつ覚悟を持って、できるだけ、早めに手放していくことをしてみませんか?

まずは、「ママは朝起こしません」「自分で起きて下さい」「そのために何が必要かな?」って話してみるといいですよ。

コツは、それができるとカッコいい!と思わせることかな。

わが家はかなり早くから自分で起きるように言ってあるので、ここはとってもラクしています。

子どもにはいろんな気質があるので、みんながみんなできるわけではないかもしれません。

いずれ自分で起きられるようにするためにも素直に話をきく年齢のうちに、ここをママが勇気を持って手放しちゃうことをおすすめします。

参考:ベネッセ教育情報サイト『ヘリコプターペアレントによって育った子どもの特徴4つ|過保護にならないための対処法とは?

【 今日のゆるママワード 】

「子どもに何をしないであげますか?」です。

大切なわが子だからこそ、ついつい過保護・過干渉になりやすいけれど、『やっちまったーーー!!』ということが増える前に、今までとは違った角度で一歩引いて考えてみるのは、いかがでしょうか?